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がんや感染症の治療にフォーカスした革新的な研究開発

乾癬に対するKX01

背景

乾癬は、皮膚上皮細胞の過剰な増殖により盛り上がった紅斑と、鱗屑などの炎症性疾患の形成を特徴とする自己免疫疾患の一つです。乾癬は体中のどこの部位にも発生しますが、特に頭部、顔面(まぶた、耳、及び口唇周囲)、四肢、爪などが好発部位となっています。また、乾癬は周囲の人に感染する疾患ではありません。乾癬の発症年齢は乳児から高齢者までに及び、発症率が最も高いのは中年及び若年であり、KX01の臨床試験では、対象集団の約80%が15歳から45歳でした。乾癬は、人々の身体的及び精神的健康に著しい影響を及ぼす根治が困難な疾患です。

米国乾癬協会(National Psoriasis Foundation)の推定によると、世界中の乾癬患者の総数は1億2500万人を超え、世界人口の約1~3%が罹患しています。乾癬は、病態の特徴によっていくつかのタイプに分類されます。尋常性乾癬は全症例の約85~90%を占めており、その他には滴状乾癬、膿疱性乾癬及び乾癬性紅皮症等の病型に分類されています。男性と女性は同じ割合で乾癬を発症します。また、乾癬はすべての人種で発症しますが、その割合は様々です。白人の3.6%が乾癬に罹患しているのに対して、アフリカ系アメリカ人は約1.9%です。中国での発症率は約0.8%であり、約5~6億人が乾癬に罹患しています。台湾の有病率は公式には報告されていませんが、全民健康保険の研究データベース(National Health Research Insurance Database)によると、台湾での乾癬による診察数は約8~10万であり、約11万人の乾癬患者がいます。日本国内では、乾癬の年間患者数は約43万人であり、男性での発症率がやや高いと報告されています。

アンメット・メディカル・ニーズ

乾癬は世界で10位に入る慢性疾患の一つであり、世界で何千万人もの乾癬患者が依然として苦しんでいます。乾癬の治療は、外用薬による療法を基本とし、その他に免疫抑制薬やレチノイド等の内服療法、光線療法があり、近年では生物学的製剤としてTNFα阻害薬や各種のモノクローナル抗体が使用されています。これらの治療によって症状を軽減することができますが、依然として根治することはできません。また、乾癬に対する様々な治療は対症療法であり、短期的な治癒効果はありますが、再発を予防することはできません。薬剤による治療には副作用を伴うことがあり、高価な新規の生物学的製剤は、すべての患者さんに必ず効果があるわけではく、長期的に投与した場合の影響については不明な点が多いのが現状です。日光により多く曝露することは乾癬に対する従来の治療法の一つですが、あまりにも多くの日光曝露は皮膚癌のリスクとなります。

臨床試験の動機

KX01は表皮角化細胞増殖に対する強力な阻害薬で、形質転換細胞株を用いた細胞培養実験系で認められる活性と類似する活性を有しています。そのため、KX01を塗布すると、表皮角化細胞増殖を抑制して乾癬に関連する症状を軽減することが期待されます。本試験では、KX01軟膏を反復塗布した時の安全性、忍容性及び有効性を評価します。過去に実施したin vitro試験では、KX01が表皮角化細胞における増殖抑制作用、内皮細胞を用いた血管形成・血管新生阻害試験における血管新生阻害作用、T細胞を抑制する免疫抑制作用を有することが示されています。臨床試験において、KX01は、生物学的製剤の注射剤などの多くの既存医薬品に代わり得る、乾癬に対する高い臨床効果が立証される薬剤と期待されています。また、KX01は副作用が少ない外用剤です。