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がんや感染症の治療にフォーカスした革新的な研究開発

本態性血小板血症(ET)に対するP1101第3相試験

背景

世界保健機関(WHO)の分類では骨髄増殖性腫瘍(MPN)には、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性好中球性白血病(CNL)、真性多血症(PV)、原発性骨髄線維症(PMF)、本態性血小板血症(Essential thrombocythemia, ET)等の疾患が含まれます。これらの腫瘍はひとつ又は複数の造血細胞系列のクローン性増殖を特徴としており、主に骨髄に認められますが、肝臓や脾臓に認められることもあります。ETは、以前は原発性血小板増多症と呼ばれていた慢性MPNで、骨髄の巨核球の持続的なクローン性増殖により、血小板が過剰に産生される慢性疾患です。血液検査の際に血小板数が増加しているため見つかる場合があります。ETの原因は完全には分かっていませんが、遺伝子変異によっておこる可能性があり、造血細胞中のヤヌスキナーゼ2(JAK2)遺伝子内に「JAK2 V617F」と呼ばれる変異が生じていることが知られています。また、小胞体でカルシウム結合蛋白として作用するカルレティキュリン(CALR)遺伝子のエクソン9の変異も知られており、「JAK2 V617F」変異は約60~65%、CALR変異は約20~25%の患者で認められます。欧米で報告された人口10万人あたりのETの年間罹患率は0.59~2.53人、有病率は30人です。罹患率は男性と比べて女性の方が高く、診断時の年齢の中央値は65~70歳です。また、国内の報告においても人口10万人当たりの発症率は1~2.5人と推定されています。

アンメット・メディカル・ニーズ

ET患者は、血栓症や頭痛、疲労、掻痒症等の症状を発現するリスクが高くなります。また、血小板数が増加しすぎると出血傾向が高まります。ET患者の治療の選択肢には、低用量アスピリンによる抗血小板療法や細胞減少療法(ヒドロキシカルバミドやアナグレリド)等があります。ET患者にはリスクに応じた治療戦略を用いることが一般的な統一見解となっています。危険因子には、年齢、血栓症の既往歴、血小板数があり、疾患管理の第一段階として危険因子の評価を受ける必要があります。ヒドロキシカルバミドは一般的に高リスクETに対する細胞減少療法の第一選択薬として考えられています。ヒドロキシカルバミドは血小板数を減少させるのに非常に効果的で、患者の血小板数のコントロールに使用されます。しかし一部の患者はヒドロキシカルバミドの副作用として、貧血、白血球減少症、皮膚病変、消化器症状を発現します。ヒドロキシカルバミド不応又は不耐容のET患者には、第二選択療法として、アナグレリドやブスルファン等の使用を考慮します。また、患者が挙児希望者や若年者の場合にはインターフェロンの使用(保険適応外)を考慮する場合があります。

臨床試験の動機

インターフェロンは、海外においてETに関連する血小板増加症/白血球増加症の管理、「JAK2 V617F」アレル量の減少、心血管系合併症の管理、関連症状の緩和を目的として長く使用されてきました。さらに、インターフェロンは変異クローンを減少させることにより、ETの進行を遅らせる可能性が示されています。最近の報告でも、治療後の追跡期間におけるCALR及び「JAK2 V617F」アレル量に対するインターフェロンの効果が示されています。ET治療におけるペグ化インターフェロン(長時間作用型インターフェロン)の実際の効果は未だ充分には分かっていませんが、PharmaEssentiaはRopeginterferon alfa-2b(P1101)をETの治療薬としての開発を進めています。Ropeginterferon alfa-2b(P1101)の高い忍容性と治療コンプライアンスが、ET治療の奏効率の改善に寄与することが期待されます。

参考